ちょっと前に流行った若い人の間でのレトロブーム
若い人には逆に新鮮に写るらしい。
私も年齢的にもまだ若者だが(若者だと思いきっているが)レトロなものに惹かれる気持ちは分かる。目新しさではなくノスタルジーを感じる。
また最新のものよりも使いなれたものをボロボロになるまで使い込んでいる。
愛着がわくし不便なものに対する愛おしさが芽生えてくる。
一人暮らしをしていたとき、会社が用意してくれた社宅は築50年程の元雑居ビルだった。
一階は店舗になっていて横に細い通路があり奥に階段があった。細い通路には住民の自転車(ほぼ放置自転車)があり出かけるたびにカバンを頭の上に持っていく必要があるくらい狭かった。インターホンがなかったのでホームセンターで適当に買い取り付けた。蛍光灯は一昔前の長細いタイプのものや電球タイプのものだった。換気扇も簡易的な約30cm四方のもので油汚れがひどく回らなかった。トイレはもちろんウォシュレットはなく、風呂のガス給湯器は昔ながらのものでガス会社に聞かないと使い方がわからなかった。給水口の関係で洗濯機をベランダに置いた。
はじめての一人暮らしにしては設備が古くハードルが高かったと思う。
それでも一人の空間が出来ることが嬉しかったので不便さはさほど苦ではなかった。むしろ不便さに愛おしさを感じた。
暇な時間が多くなると考えごとをしてしまうタチなので、家事に追われているくらいが丁度よかった。将来のことを考えている余裕もないし。
今は実家でのんびり暮らしている。当然考えごとが多くなる。考え事をなんとか昇華させようとこのブログを始めたつもりだが、それでも考え事というか不安というか焦燥感が残ってしまう。
現実逃避かもしれないが人間ちょっと忙しいくらいがいいのかもね。