朝、仕事のために最寄りの駅に向かう途中、学生時代にバイトでお世話になった社員の方と信号で会う。
私は徒歩で駅に向かい、相手は自転車で駅のほうから職場に向かう。
ほぼ毎日のようにすれ違うのだが少し気まずい。
決して苦手な人ではない。むしろすごく感謝している。
初めてのバイトであり、教育係として面倒を見てもらったしご飯にも何回か連れてってもらった。
私はもの覚えが悪く、間違ったことをやってよく店長に怒られていたが、その方にいつもフォローされていた。
最初の方は軽く会釈をしていたが、毎日会釈するのも変だなあと思い、ある日からすれ違い時はうつむくようになってしまった。
感じ悪いなあと思いながらも、それ以外にいい案が浮かばないのだ。
そもそも10年以上前の話だから相手が覚えているか分からないんだけれども。私の自意識過剰だろうか。
いっそのこそ時間をずらそうかと考えてしまう。
お世話になった人だからこそ距離を置きたくなる。嫌われたくないというのが根底にあるのだろうか。
こういう場面で余計なことを考えず、「おはようございます!」って笑顔で言えたらいいのに。